マーケティング活動を加速させるキャンペーンの設計方法

マーケティング活動を加速させるキャンペーンの設計方法

新規顧客を獲得したり既存顧客の単価やLTVを向上させるために1番即効性のある施策がキャンペーンの実施になります。キャンペーン単体では効果は長続きしませんが、瞬発力は高く普段の運用では得られない効果を発揮することができます。
キャンペーンで成果を得るためにはしっかりと戦術設計を行うことが大切になるため、設計から構築そしてキャンペーンを運用していくための手順を体系化したものをこちらで紹介していきます。

キャンペーンの役割

新規既存別のキャンペーンの役割

キャンペーンの実施方法を紹介する前にまずはキャンペーンの役割を見ていきます。
キャンペーンは、「自社ブランドのサービス認知から新規顧客獲得(リスト獲得)」と「既存顧客に対して顧客単価の向上」の大きく分けて2パターンになります。売上がKGIにならないブランドの場合はこの2つに限らない場合もあるかと思いますが、基本的には新規顧客もしくは既存顧客へのアプローチと言う観点では変わりません。
キャンペーンは原則、期間が限定されて実施を行う場合が多いため、効果は瞬発的でかつ持続性はあまり無いのが特徴です。キャンペーンで得た効果を長期的に保持したい場合は、効果があったポイントを見極めて既存の販促の仕組みと上手くマージしてあげる必要があります。

キャンペーン実施手順

1

キャンペーン設計

どんなキャンペーンを実施するか情報の整理を行い、それを元にどんなキャンペーンコンテンツを作成するか、またそのキャンペーンをどのメディアを使って周知を行うか設計する。

2

キャンペーン構築

設計された内容を元にコンテンツの作成とメディアに入稿するクリエイティブの作成や入稿対応を行います。

3

キャンペーン運用

キャンペーンが開始されたら設計時に行なったシミュレーション通りにキャンペーンの成果が上がっているか確認をします。もし目標に対してビハインドしている場合は、キャンペーンのテコ入れを行なってチューニングを行います。

キャンペーン設計

キャンペーン設計は大きく分けて「情報整理」「コンテンツ設計」「メディアプランニング」の3つで構成されます。
情報整理ではキャンペーンの内容やキャンペーンのターゲットとなる土台を設計します。その土台ができたらキャンペーンを紹介するコンテンツをどうユーザーに魅力的なものに魅せれるか設計し、最後にコンテンツをどうユーザーに届けるかどう集客するかのメディアプラニングを行います。

情報整理

情報整理の段階ではキャンペーンの内容を決めていきます。ここで決める内容に合わせてコンテンツ設計やメディアプランニングが行われるためこの後の全ての作業の土台になります。
整理する項目は大きく分けて3つです。「キャンペーンを実施する背景」「キャンペーンのターゲット」「キャンペーンの概要」の3つを整理することで、キャンペーン情報を整理していきます。

分類項目内容
背景目的キャンペーンを実施したい目的
背景目標キャンペーン実施に伴って成し遂げたい成果
ターゲットセグメントデモグラフィック(人口動態変数)ターゲットととなるユーザーの性年代
ターゲットセグメントジオグラフィック(地理的変数)ターゲットとなるユーザーの在住地域やプロモーション地域
ターゲットセグメントサイコグラフィック(心理的変数)ターゲットとなるユーザーのライフスタイルや趣味嗜好
ターゲットセグメントビヘイビア(行動変数)ターゲットとなるユーザーのブランド利用状況やその関連行動
キャンペーン概要プレミアム・プライス・サンプリング
キャンペーン概要内容実施したいキャンペーンの内容
キャンペーン概要予算キャンペーン実施に伴って利用できる予算
キャンペーン概要期間実施するキャンペーンの期間
キャンペーン概要インセンティブキャンペーンで提供するインセンティブ内容
キャンペーン概要オープン/クローズ不特定多数のユーザーが参加できるオープンキャンペーンか特定の顧客だけが参加できるクローズキャンペーン
キャンペーン情報整理項目一覧
背景

キャンペーンを実施する目的は、イベントやトラブルと絡めると実施しやすくなります。キャンペーンは瞬発的な効果が生まれますが持続力が無いという特徴がありますが、瞬間的なイベントを連続的に行うことで継続性の効果も少し現れてきます。
イベントは世間一般的に浸透しているものがいくつかあります。各社が提供している販促カレンダーやイベント情報を集約しているコンテンツを見ると参考になります。

朝日オリコミ販促カレンダー前年データとして、天候、出来事、行事に加え、新聞折込広告の日別の1世帯平均枚数実績も網羅。本年データでは、予定されている行事、記念日、そして、販売促進の為の重点テーマなどを掲載している販促カレンダー
サンケイアイ販促カレンダー各月の季節のイベントや催事を参考に過去の天候データなどを踏まえ、生活者の行動予測、セール時期やタイトル、旬な食材などを掲載している販促カレンダー
Twitterモーメントカレンダーカジュアルな話題からオリンピックなど世界的な盛り上がりが予想されるイベントまでTwitter上ではありとあらゆる瞬間「モーメント」が起きています。モーメントカレンダー では、ビジネスの機会となり得るモーメントを紹介
Googleトレンド世界中で検索されているキーワードをから地域別のトレンドを把握することが可能
Yahoo!販促カレンダー衣食住やイベントなどその月に検索されるキーワードを各月毎にまとめている販促カレンダー
各社が提供しているイベント情報

また世間一般的に浸透していない社内イベントもキャンペーンに活用することが可能です。例えば、キリの良い記念(周年記念、会員数突破記念etc)、社員人事、商品特徴(訳あり、発注ミスetc)があげられます。

ターゲットセグメント

ターゲットユーザーのセグメントをデモグラフィック、ジオグラフィック、サイコグラフィック、ビヘイビアの4つの観点で整理します。
キャンペーンの目的に沿うユーザー群や目標を成し遂げるのに十分なボリュームが得れるかを判断基準にして市場をセグメントに分けターゲットを決めていきます。ターゲットセグメントの分け方は色々とありますが、その定めたセグメントに区分けすることが現状可能かは注意する必要があります。どんなに素晴らしいセグメントを区切ってもそのセグメントを現状手持ちのデータで区切れない場合は、その後のキャンペーン実施に影響を及ぼしてしまいます。

デモグラフィック(人口動態変数)年齢・性別・家族構成(未既婚・子供の有無)・学歴(教育水準)・職業・業種・年収・可処分所得(消費傾向)・ライフステージ
ジオグラフィック(地理的変数)地方・都市規模・人口密度・沿線・最寄駅・気候
サイコグラフィック(心理的変数)価値観・性格(パーソナリティ)・ライフスタイル・趣味嗜好・社風
ビヘイビア(行動変数)利用メディア・メディア利用時間(平日・休日別)・利用交通手段・購買状況・利用用途・利用頻度
ターゲットセグメント例
キャンペーン概要

「型」「内容」「予算」「期間」「インセンティブ」の5つを整理することで、キャンペーンの大枠を整理することができます。情報整理の段階では決め切れない情報があるかもしれませんが仮で情報は入れておき、今後のコンテンツ設計やメディアプラニングを通して変更しても構いません。
キャンペーンの型は最初に決めるべき項目になります。キャンペーンは大きく分けて3分類しかありません。その3分類の中で今回実施したいキャンペーンの内容がどれに当てはまるのかを決めていきます。

プレミアム懸賞や景品(商品・ポイントetc)などを付与することでユーザーの購入意向を高める手法
プライス割引クーポンや商品価格の割引を行う手法
サンプリング商品サンプリングの提供やモニターを募集して試し利用していただく手法
キャンペーンの型

キャンペーンインセンティブはユーザーの行動を後押しします。キャンペーンを通して提供するインセンティブの内容次第でキャンペーンの引きが変わりますので、ユーザーにとって魅力的なインセンティブを用意できるとベストです。インセンティブを考える際に以下4点は最低限整理しておきたい項目です。

  • インセンティブの内容
  • 提供数
  • 提供タイミング
  • インセンティブの有効期限

キャンペーンを実施する際には予算上限が決まっているかと思います。予算の中でキャンペーンを実施するには提供できるインセンティブにも限度があります。キャンペーンに使える予算とユーザーを惹きつけるインセンティブを天秤にかけてインセンティブの内容も決めていきます。
また、キャンペーンの実施方法には「オープンキャンペーン」と「クローズキャンペーン」の2種類が存在します。「オープンキャンペーン」は不特定多数の人が誰でも参加ができるキャンペーンになります。一方で「クローズキャンペーン」は、商品やサービスを購入した人などに限定されるキャンペーンです。クローズドキャンペーンの場合は、景品表示法という法律が存在しており、それぞれ景品の上限金額が決められているので、インセンティブの金額には注意が必要です。

景品表示法について

景品表示法は企業の不正によって消費者が不利益を被らないように制定された法律です。過大な景品類の提供防止や商品やサービスの品質、内容、価格などを偽って表示することを規制しています。景品表示法には、特定行為による景品提供である一般懸賞、複数の企業や事業者が共同で行う共同懸賞、商品やサービスを購入した全員に景品を提供する総付景品の3つに分類されており、それぞれ下記で限度額が設定されています。

項目取引額限度額備考
一般懸賞5千円未満取引額の20倍限度総額は売上予定額の2%
一般懸賞5千円以上10万円限度総額は売上予定額の2%
共同懸賞価格問わず30万円限度総額は売上予定額の3%
総付景品千円未満200円
総付景品千円以上取引額の20%
分類別景品限度額

景品表示法についての詳細は消費者庁のページよりご確認ください

コンテンツ設計

キャンペーン情報が整理できたら次はキャンペーンコンテンツの設計を行なっていきます。キャンペーン情報をユーザーに認識してもらうコンテンツになるため、このコンテンツ次第でユーザーがキャンペーンに参加する確率も変わってくると言っても過言ではありません。
コンテンツ設計では、紹介するブランドがユーザーに響くような要素を整理して、刺さる言い回しでライティングしていきます。また要素のライティングが出来たら、そのコンテンツをユーザーにどう伝えて行くかの順番を整理することでよりユーザーに伝わりやすくしていけるように設計します。コンテンツ設計で注意しないといけないことはキャンペーン情報はあくまで付け合わせでメインはブランドです。ブランドをよりユーザーに必要と感じてもらえ、かつキャンペーンがユーザーに行動を起こしてもらう後押しにできることが理想です。

キャンペーンコンテンツ整理

コンテンツ設計でまず始めに実施することはキャンペーンコンテンツの展開方法の検討です。オンライン・オフラインかそれとも複合型かで展開するコンテンツも変わってきます。

オンラインランディングページ(キャンペーン紹介ページ)、SNS、エントリーフォームなど
オフラインチラシ、商品ラベル、申込用紙(ハガキ)など
キャンペーンコンテンツ例

オンライン上でキャンペーンLPを置き、オンライン・オフライン媒体で集客を行う形が現在多く見られる形ですが、キャンペーンの展開方法によってはオフラインのみで完結するものもあるかと思います。キャンペーン内容に合わせてどこでコンテンツを展開して行くか、まずは整理していきます。

要素選択・ライティング・ストーリー作成

キャンペーンコンテンツの展開方法が整理できたら、その展開先でキャンペーンコンテンツとして何を掲載して行くか決めます。
要素はトップ、ボディ、クロージングの3つの分類から成り立っています。トップの領域でユーザーにベネフィットを伝えることで興味喚起を促し、ボディ要素でユーザーに刺さる訴求を行い最終的なクロージング領域でユーザーに購入などのCVに転換して行くことになります。そのため各分類の中でどういった要素を展開することでユーザーをCVポイントまで持っていけるかを考慮して要素を選んでいく必要があります。
要素が選択できればユーザーに刺さりやすい情報や表現方法を駆使してテキスト化していきます。

分類エリア要素内容
トップ喚起・キャッチコピー
・CTA
ユーザーが最初に確認するファーストビューエリア。ファーストビューの離脱判断は3秒と言われているため瞬時に商品やサービスのメリットやベネフィットを伝えられるようにします
ボディ結果・得られる結果商品やサービスを利用することでもたらす結果にフォーカスしたコピーを記載する
ボディ証拠・実績データ
・Before&After
・スペック
結果のパートで説明した結果を得れる根拠となる証拠を提示する
ボディ共鳴・体験談
・FAQ
商品やサービスの使っているユーザーの声を記載することで安心感を与える
ボディ信頼・創業年数
・受賞歴
・メディアへの掲載歴
・同業者や専門家からの推薦の声
・アライアンス
テレビや新聞など公的なメディアでの掲載や紹介実績や受賞実績を記載することで信頼を得る
ボディストーリー・開発ストーリー
・CEOメッセージ
・会社概要
人は感情でモノを買って理論で正当化するため、商品やサービスができるまでのストーリーや開発の想いなどを記載する
クロージング保証・返金保証
・成果保証
商品・サービスの購入を通して、損をしない様に感じる保証を記載する
クロージング比較・別に安いもの
・未来との比較
商品やサービス価格が他や得られる価値としておトクであることを訴求する
クロージング限定・特典
・数量
・期間
・限定
商品を今買わないといけない理由を記載し、損失回避を促す
クロージングPS.・追伸コピークロージング領域を強調するために追伸で補足を行う
分類別要素

必要要素が整理でき、各要素のライティングができたらユーザー心理に刺さるように要素の順番を並び替えていきます。

メディアプラニング

コンテンツ設計ができたら、キャンペーン情報をユーザーにどうやって認知してもらってコンテンツに集客できるかを考えていきます。
メディアには大きく分けて3つの分類にわかれており、オウンド・ペイド・アーンドのトリプルメディアを活用してより効率的にユーザー集客から顧客化までできるメディア入稿プランを考えていきます。

オウンドメディア自社が保有しているメディアであり、自社顧客や自社顧客と非常に相関の高いユーザーにメッセージが届きやすい。しかし媒体の露出量はそのオウンドメディアで集客できている人数が限界である。
ペイドメディア他社が保有しているメディアに対して費用を掛けることで露出をすることができるメディア。費用を沢山掛けることが出来れば出来るほど露出数が多くなるため集客できる人数に限界はない。
アーンドメディアSNSを始めとしたプラットフォームでユーザーが主体となり情報を発信することができるメディア。ユーザー通しでコミュニケーションが相互に行われることで顧客のリアルの声が反映され信頼度が高い一方、企業側でコントロールできないというリスクもある。
トリプルメディア毎の特徴

ここで考えた入稿プランをベースにキャンペーン期間のCVシミュレーションを作成するため、期間中の実績と対比して良し悪しの判断をしていくことになります。

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キャンペーン構築

キャンペーン構築は大きく分けて「コンテンツ構築」「メディア入稿」の2つで構成されます。
どちらもキャンペーン設計で定めた内容に対して、実際に形として具現化して行く工程になります。2つの行程が終わることでキャンペーンが具現化することができ、世の中にキャンペーンをリリースすることができます。

コンテンツ構築

コンテンツ設計やメディアプラニングした内容を元に必要なクリエイティブを制作していきます。作成すべきコンテンツは大きく分けてキャンペーン情報を掲載したコンテンツとキャンペーン情報を周知するメディアに入稿するクリエイティブの2パターンになります。

キャンペーンコンテンツキャンペーンLP、キャンペーン情報を掲載したチラシなど
メディア入稿クリエイティブメディア入稿用バナー・テキスト、HTMLメールなど
構築コンテンツ例

メディア入稿

メディアプランニングで決めた内容に則って各メディアに必要なクリエイティブと各メディアでの入稿設定を行なっていきます。メディアの種類は大きく分けてオウンド・ペイド・アーンドメディアの3つに分類されますが、特にキャンペーン情報を発信する側から入稿するメディアはオウンド・ペイドが中心になっていきます。

オウンドメディア・自社サイト/アプリ掲載バナー
・メールマガジン
・アプリ・ブラウザPHSH
・Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどのSNS
ペイドメディア・ネット広告
・マス広告
・プロモーション広告
アーンドメディア・UGCを誘発することができるメディア
トリプルメディア別入稿媒体例

キャンペーン運用

キャンペーンがリリースされたらそのキャンペーンが目標値に対してどういった進捗になっているのかをモニタリングをしていきます。目標値に対し、進捗が悪い場合は要因を分析し目標値を達成できるようにコンテンツの改修や入稿しているメディアのチューニングを行なっていくことでキャンペーン効果を最大化しに行きます。

キャンペーン効果の可視化・分析

目標値に対して進捗を把握できるようにキャンペーンの実績を可視化します。可能であればリアルタイムに成果が把握できることが望ましいですが、難しい場合は定期的に更新を行なって行きます。

リアルタイム実績データをダッシュボードやスプレッドシートに反映して効果が自動で可視化できるように設定
定期更新実績データを各種ツールから引っ張ってきてスプレッドシートに転載して効果を1ファイルにまとめる
キャンペーン効果の可視化方法

可視化されたレポートをモニタリングしていく中で、目標値に対して悪い場合は要因を分析してテコ入れするポイントの整理、良い場合は良い理由を探し更にグロースできないかを探っていきます。効果分析は2STEPで実行します。

1
ボトルネックの把握

キャンペーンの目的であるCVポイントを要素分解しボトルネックになっている要因を特定します。CVを要素分解するとメディアへのインプレッション、メディアからの流入(クリック率)、キャンペーンコンテンツからのCV率になります。

計算式

CV = IMP × CTR × CVR

この3つの要素に対して、IMPやCTRが設定したシミュレーションよりも下回っている場合は「メディア」の改善が必要になります。CVRがボトルネックになっている場合は「コンテンツ」の改善が必要になります。

IMPIMPの数が想定より低い場合は、どのターゲットセグメントで想定のIMPが獲得できなかったのかを把握します。
CTRCTRが想定より低い場合は、CTRが低い要因を把握します。
<要因特定候補>
・配信セグメントとのマッチ率
・配信時期/時間
・フリークエンシー
CVRCVRが想定より低い場合は、コンテンツのどこにボトルネックがあるかを把握します。
<要因特定候補>
・滞在時間
・スクロール度合い
・クリック(タップ)要素
・アテンション
・マウスフロー
要素別要因把握方法

赤字覚悟でボリュームを獲得するのが目的で無い場合以外は利益が取れなければ、キャンペーン実施の意味がありません。ユーザー獲得に費やしたCPAやキャンペーン実施コストよりも売上が上回っており、利益がプラスなのかも把握します。

計算式

CPA = (CPM or CPC) × ユーザー獲得数 ÷ CV
利益 = (LTV – CPA) × ユーザー獲得数 – キャンペーンコスト

2
改善施策検討

ボトルネックを把握できたら、各ボトルネックに対して改善するための施策を検討します。IMP・CTRが低い場合はメディアの改善、CVRが低い場合はコンテンツの改善を行います。

メディア改善・チャネルアロケーション
・ターゲットセグメントの変更
コンテンツ改善・コンテンツの拡充
・コンテンツの並び替え
・コンテンツの縮小・カット
メディア・コンテンツ改善案

施策を実施する場合は、ランダム比較化実験(ABテスト)や実験計画法、多変量解析など施策実施が効果をもたらしてるのか振返るができるような状態を作れることが理想です。

課題解決のために最適な改善策を見つけるABテストの実施方法
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キャンペーンチューニング

効果分析で良いところも悪いところも含めて把握できたグロースポイントや課題ポイントが整理できたかと思います。各ポイントは一覧にまとめ、グロースポイントの横展開や課題の改善を行うことでのインパクトや実施工数などを鑑みて施策の優先度を調整し、何を最優先で実行していくか決めていきます。

まとめ

キャンペーンは、新規顧客獲得や既存顧客のLTV向上などの成果を出すまでの瞬発力は高く、普段の運用では得られない効果を発揮することができます。
キャンペーンを実施する場合は、キャンペーン設計・キャンペーン構築・キャンペーン運用の3フェーズに分けられます。上流から下流まで全ての工程がキャンペーンを実施していく上では重要な領域になっていきますので、上手くいかないことがあれば上記の粒度で問題を見直し、改善をしていくことができればキャンペーンの効果はより大きくなってくるでしょう。